地域の集会所での開催事例~みつこキッチン~(東区 多の津)

東区・多の津にある流通センター集会所で月2回程度、不定期に開催されている「みつこキッチン」は、地域に根ざした子ども食堂です。主催しているのは、ホテルや介護施設での勤務経験をもつ調理師・荒木さん。子育てが一段落し、自分の時間が持てるようになった今、得意なお料理を活かして、地域の子どもたちの居場所づくりができないかと考え、立ち上げを決意しました。

食堂の名前は、料理上手だった荒木さんのおばあちゃん、「みつこさん」にちなんで名づけたもの。おばあちゃんのようにあたたかく、子どもたちを迎えたいという思いが込められています。

食堂の開設に先立ち、荒木さんは町内会の定期総会の場で、地域の皆さんに子ども食堂を始めたいという思いを伝えました。この発表がきっかけとなり、「のぼりの寄付」や「お手伝いの申し出」など、さまざまな形で協力が集まるようになりました。

開催前は「子どもたち、来てくれるかな…」という不安もありましたが、子どもの居場所の減少に課題を感じていた子ども会の会長さんが、積極的に声をかけてくれたおかげで、初日から多くの子どもたちが足を運んでくれました。今では、子どもたちだけでなく地域の方も訪れ、みんなでにぎやかなひとときを過ごしています。

運営していく中で、「大人の料金をいくらにするか…」といった悩みもありました。そのときも自治会長さんに相談し、一緒に価格設定や運営方法を考えることで、「みつこキッチン」はより地域に根ざした居場所へと育っていきました。

毎週金曜日に行われているベジフルスタジアムの食材提供も活用していますが、荒木さんの仕事が不定期なため、取りに行けないことも。そんなときは、地域の方が代わりに行ってくださるなど、思いやりの輪が広がっています。

家庭のようにホッとできる空間で、子どもたちの笑顔が生まれる「みつこキッチン」。これからも、地域の人たちと一緒に、あたたかな食卓を育てていきます。

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みつこキッチン
開催場所:福岡市東区多の津5丁目37流通センター集会所
開催日時:不定期 月2回程度